大会8日目。
昨日は今大会初の満員通知が出たそうです。
朝7時50分だったそうですが、今日は6時半には満員通知が出たということ。
履正社や星稜という注目校が登場することもあるでしょうし、和智辯や立命館宇治という近畿勢が出場するからだろう。
最近の高校野球ファンの嘆きは「いつからこんなに入りづらくなってしまったんだ!」ということでしょう。
今日は第四試合で大記録も生まれました。
第二試合 星稜(石川)×立命館宇治(京都)
第三試合 智辯和歌山(和歌山)×明徳義塾(高知)
第四試合 国学院久我山(西東京)×敦賀気比(福井)
第一試合 履正社(大阪)×津田学園(三重)
初戦で一試合チーム最多タイの5本塁打の履正社と好投手前佑囲斗投手擁する津田学園との対戦。
前投手は今日が誕生日だということです。
津田学園は三重大会から失策なしの堅い守備にも注目。
四番の前川夏輝選手は昨日の智辯学園の前川右京選手のお兄さんです。
好投手の前投手からは強打の履正社もなかなか点が取れないかとなと思っていましたが、試合は意外な展開に。
履正社が2回に1点先制して、3回に一挙5得点で差を広げます。
次の回に前投手が降板して降井隼人投手に交代。
5回・6回に津田学園が1点ずつ返したものの、ウラに暴投で1点献上。
確か6回の得点の時に津田学園は「スナール」を演奏していました。
心地よい不気味さ(笑)。
「アフリカンシンフォニー」もどことなく「スナール」チックでした。
津田学園の応援には今後「不気味さ」という要素が加わるかもしれない(いい意味で)。
8回にも1点追加して、7-3で最終回を迎えます。
9回表、津田学園の捕手の阿萬田琉希選手が一塁への悪送球で走者を許してしまう。
これが津田学園の地方大会から通じて初失策。
2人をフライアウトにとり、降井投手から再び前投手がマウンドに戻ります。
抜けそうな外野への当たりでしたが打ち取り、この回無失点にとどめます。
ウラの攻撃を履正社が三者凡退に打ち取り快勝しました。
やっぱり履正社打線はすごいなと思いました。
前回のように本塁打はありませんでしたが、好投手の前投手から外野を抜ける長打を重ねていきました。
昨日の八戸学院光星×智辯学園でも思ったのですが、10-8という一見投手が崩れたかのようなスコアですが、投手が悪かったわけではなく打線がお互いによかったという感じでした。
今日の履正社もそう。
打力が上回ったのだ。
センバツで星稜の奥川投手に完封されたことで打力を磨いてきたということです。
センバツの悔しい経験が今の履正社の強さなのかな。
ただ、その履正社打線を暴投の1点に留めた降井投手の好投も見逃せない。
そして、津田学園打線を9安打許しながら1イニング複数得点を与えなかった清水大成投手もさすがです。
履正社7-3津田学園
第二試合 星稜(石川)×立命館宇治(京都)
初戦1-0で勝利したチーム同士の対戦。
注目の奥川恭伸投手は今日は先発ではなく、星稜の先発は背番号11の荻原吟哉投手。
春の大会でも奥川投手も出場していない試合もあったので予想外ではありますが、温存も不思議ではない。
初回、立命館宇治の高木要投手がなかなかストライクが入らない苦しい投球。
先頭の東海林航介選手が四球で出塁して盗塁成功。
星稜は四球のみで満塁としますが、このピンチを立命館宇治がしのぎました。
初回の最後の打者の時、高木投手の球がボールになった時に球場から大拍手が起こったのはちょっと感動でした。
いわゆる「激励の拍手」というやつですね。
ウラに立命館宇治も四球で走者が出て、初回の両チームの攻撃は走者が全員四球だったということだ。
2回に星稜が初安打と犠打、暴投で三塁まで走者が進んでからの適時打で先制。
4回に更に1点、6回には3点と星稜が大きくリードします。
余裕ができたのか星稜は好投の荻原投手に代わって寺西成騎投手が登板。
しかし、立命館宇治の打線が寺西投手を攻め2点返します。
ここで奥川投手登場。
球場全体が拍手に包まれます。
奥川投手からも適時打でこの回3点取り返します。
ウラ、いい感じに二死をとりますが連打と四球で満塁。
ここで打者奥川投手。
ボール先行も空振り三振でこのピンチもしのぎます。
8表、またしても二死から連打で星稜が6点目。
3点差のまま9回ウラへ。
ここで星稜はまたも継投。
マウンドに上がったのは寺沢孝多投手。
去年の2回戦の済美戦で延長13回タイブレークで満塁本塁打を打たれた選手です。
ここで登板させるなんてニクイ采配ですね。
彼のトラウマ払拭のためでしょうか。
四球で走者を許すものの抑えて星稜が3回戦進出。
奥川投手は最速154㎞/hでした。
立命館宇治は2回戦突破はなりませんでしたが、この夏初勝利も挙げました。
今後の歴史に繋がることでしょう。
星稜6-3立命館宇治
第三試合 智辯和歌山(和歌山)×明徳義塾(高知)
2002年の84回の選手権の決勝戦と同一カードとなった第三試合。
明徳義塾が優勝した大会ですが、この大会から高校野球を見るようになったので思い出深くもあります。
この時は何も知らなかったので高知が優勝した、わーい、みたいな感じでしたが、明徳義塾が初優勝した2002年は星稜戦の5打席連続敬遠でバッシングをされてから10年だったんですよね。
それ考えるだけで泣きそうになります。
といいうか泣きます。
涙なしでは語れないです。
和智辯の先発は背番号17の矢田真那斗投手、明徳義塾は背番号11の新地智也投手。
新地投手は高知大会の決勝で投げた投手。
試合は全く動きそうにない前半(今大会あるある)、5回ウラに明徳義塾が死球を足掛かりに1点先制。
和智辯が5安打、明徳義塾が3安打。
和智辯は好投の矢田投手からエースの池田陽佑投手。
6表、明徳義塾を4球で抑えて、その流れからウラ、池田投手の二塁打からチャンスを広げ明徳義塾の珍しい失策も絡んで一死一三塁。
ここで黒川史陽選手の遊撃のゴロだったのですが、バウンドが大きく弾む不運なあたりで和智辯が同点。
更に細川凌平選手の大会第22号となる3点本塁打、二死後に根来塁選手の大会第23号となる2点本塁打、東妻純平選手の二者連続で大会第24号となるソロ本塁打で大きくリードを奪う。
この1イニング3本の本塁打は大会タイ記録で、前回の記録は90回大会の3回戦、駒大岩見沢戦で和智辯が記録した記録です。
この時はまず四番の坂口真規くん、一回りして三番の勝谷直紀くんと坂口くんの二者連続且つ坂口くんが1イニング二打席連続という記録付き。
この8回に11点取って逆転勝ちしたんですよね。
あの年は超ビッグイニング大会でした。
このイニング終わるまでは、と思っていたと思われますが明徳義塾は新地投手から服部遼馬投手に継投になりました。
その後両者得点なし。
和智辯は7回の一挙7得点で逃げ切りました。
この試合も序盤動かずからの後半動く試合でした。
今回は2イニングしか得点入っていないわ。
明徳義塾はイレギュラーバウンドとか不運もあったけど、やっぱり和智辯の打線がすごい。
このまま終わるわけがないと思ったら3本塁打。
やっぱり和智辯だわ。
そういえばこの試合、同じ中学出身の合田涼真選手が途中出場していたそうだ。
完全に見逃した・・・。
和智辯は意外にも夏の3回戦は8年ぶりだそうです。
あと、馬淵監督のコメントが泣かせます。
今年のチームは、力がなくてもちゃんとやれば強豪相手でも戦える高校野球の見本のようなチームでした。(【公式】輝け甲子園の星 編集部)
後半は練習を頑張ってきた選手を全員出したろと思って出したんや。今日の池田君(智辯和歌山)は打てんよ。練習試合とは別人になっとった。3点差なら代打は出してないけど、彼から6点はとれん。(同上)
9回の代打の意図はこれだったんですね。
諦めたわけではなくて、相手への敬意とチームへの愛だと思いました。
和智辯7-1明徳義塾
第四試合 国学院久我山(西東京)×敦賀気比(福井)
偶然今朝ツイッターでテレビ朝日のキャラクターのゴーちゃんがこんなことを言っているのが回ってきました。
>高校野球は好きですか。印象に残っている試合と選手を教えてください。
2015年のセンバツ準決勝で敦賀気比があの大阪桐蔭に11-0で勝った試合ブイ。あの日の平沼投手は最強ブイ。前の夏に12点取られた相手にリベンジ、泣けるブイ。詳しくなくてごめんブイ…#ゴーちゃん朝のお悩み相談
— ゴーちゃん。@サマステ応援キャラ (@gochan_V) August 12, 2019
いろいろツッコミどころがありますが、まずテレビ朝日のマスコットでまさかのセンバツの試合を取り上げているところ(笑)。
そして、全然詳しくないことない(笑)。
寧ろありきたりなところにいかないところにガチさを感じたよ(笑)。
私も好きな試合ですが、この話も何度もしているので省略。
国学院久我山のチャンステーマ「1本」がかなり好きな感じの曲でした。
試合は初回にお互いが二死から得点を挙げる展開。
敦賀気比は5連打で3点、国学院久我山は死球と適時打で2点。
壮絶な打ち合いの予感から、敦賀気比が2回にも3点、3回にも2点と序盤だけで8点。
恐るべし気比打線。
7回にも4点を挙げ14点。
先発全員安打を記録。
9回表、敦賀気比の杉田翔太郎選手が大会第25号となる2点本塁打で、史上6人目のサイクルヒットを達成。
直前に実況が今日の安打を紹介していて「ホームランが出ればサイクル」と言いたいんだろうなと思った矢先だったのでびっくりしました。
86回の夏コマトマの林裕也さんが横浜戦で達成して以来です。
私はその試合で林くんとサイクルヒットを知りました。
実況で何回も林くんの名前が紹介されていて嬉しかったです。
コマトマ2連覇の時の主将なのに、その時のことを取り上げるとしたら田中将大投手ばっかりなんだもん。
9回ウラ、国学院久我山の応援は「1本」が延々と鳴り響く中で1点返しました。
敦賀気比は先発全員安打で22安打19得点の大勝。
ゴーちゃんのツイートが伏線みたいでした。
ついでに杉田選手がサイクルヒット達成の記録付きです。
自分が勝手に大事に思っていた記録が更新されるとやっぱり寂しいという気持ちがあります。
99回大会で大会本塁打記録が塗り替えられた時の喪失感を思い出しました。
これからはサイクル達成しそうな時、林くんではなく杉田くんの名前が言われるようになるのかなとか思ったり。
でも、それが歴史なんだ。
杉田選手おめでとうございます!
敦賀気比19-3国学院久我山
明日の試合
第一試合 鳴門(徳島)×仙台育英(宮城)
第二試合 習志野(千葉)×鶴岡東(山形)
第三試合 関東一(東東京)×熊本工(熊本)
鳴門は初戦に続いて東北勢との対戦になりました。
徳島大会2割台の打率どこへやらの10安打10得点。
対する仙台育英も打ちも打ったり24安打20得点。
初戦9回表に同点にして延長を制したセンバツ準優勝習志野と対するのは高松商にいい勝ち方をした鶴岡東。
日本文理との打ち合いを制した関東一とサヨナラ本塁打の熊本工。
明日も楽しみなカードですね。
四国で唯一残った鳴門、他の3チームの分も頑張ってください!