2020年甲子園高校野球交流試合」前半最終日。
連日接戦が続いています。
一回のみの試合に懸ける思いの強さを感じます。

今日も熱戦でした。

第3日目
第一試合 智辯学園(奈良)×中京大中京(愛知)
第二試合 鹿児島城西(鹿児島)×加藤学園(静岡)

第一試合 智辯学園(奈良)×中京大中京(愛知)

どちらも全国制覇の経験のある名門校対決。

中京大中京は去年の神宮大会優勝校で今年の夏の愛知大会も制し、ここまで唯一の無敗チーム。
中京大中京のエースはプロ注目の髙橋宏斗投手
髙橋投手は愛知大会で154キロ出したとか。
甲子園でも155キロ出したいという談話が紹介されましたが、もし155キロ出したら88回の夏の佐藤由規投手や95回の夏の安樂智大投手と並ぶなーと思いながら聞いていました。
智辯学園は奈良大会は3年生中心に戦い、この交流試合ではセンバツ出場予定だったメンバーをメインにしたとのこと。
智辯学園のエースは2年生の西村王雅投手、四番も2年生で去年も選手権に出場していた前川右京選手

1ウラ、中京大中京の一番の西村友哉選手が初球打ちで二塁打、中堅手のグラブを弾いたところで三塁への好走、暴投の間に先制。
中京大中京の髙橋投手は初回から150キロ超えを連発。
初回に3点を取った中京大中京がまず流れを掴んだように見えましたが、その後は走者も出すものの、智辯学園がしのいでいく。
4表に直前のピンチをしのいだ智辯学園が四死球と安打で一死満塁と攻め、押し出しでまず1点、更に二死満塁から西村投手の2点適時打で同点。
中盤以降は中京大中京は走者が出ず、智辯学園は走者を出しながらという流れ。
8回には両チーム走者を出しながら無得点。
9回表は中京大中京の送球ミスで智辯学園が無死から出塁するも併殺、ウラも無得点。
どちらも譲らずこの大会初の延長戦に。

今回は10回からタイブレーク、無死一二塁の継続打順。
打って繋ぐ作戦の智辯学園は無得点、中京大中京は犠打でチャンスを広げる作戦。
この犠打で、西村投手がボールが手につかず、中京大中京は無死満塁のチャンス。
その後の二飛がインフィールドフライが宣告されたところで落球がありそのすきを突いた三塁走者が還って中京大中京がサヨナラ勝ちを収めました。
中京大中京はこのチームで公式戦無敗を達成しました。

智辯学園西村投手は150球、中京大中京の髙橋投手も149球、大熱戦でした。

どちらも勝ちでいいんじゃないかというくらい競った試合で、決着をつけなければいけないことがとても残酷に思えました。
まあ、勝敗を付けたいのは選手たち本人だとは思うのですが、外野は本当に勝手なことを言う。

両チーム、両投手がここぞというところを抑えた時に出るガッツポーズや声はその譲らない思いの現れだったように思う。

そして両者の涙もこの試合の熱戦を物語っていました。

智辯学園はエースも四番も2年生。
この悔しさを新チームに生かして頑張ってほしいです。

中京大中京4ⅹ-3智辯学園(延長10回タイブレーク)

第二試合 鹿児島城西(鹿児島)×加藤学園(静岡)

どちらもセンバツ初出場同士の対戦。

鹿児島城西の監督は元プロ野球選手の佐々木誠監督。
加藤学園の米山学監督のモットーは「全てのことは心から始まる」。
いい言葉だ。
加藤学園は1年生もベンチ入りしていて、次の代に繋ぐという位置づけのようです。
県大会は3年生中心で交流試合を全員でといった感じらしい。
交流戦への考え方は本当にそれぞれだ。
加藤学園の一番は1年生の太田圭哉選手
1年生の一番なんて、すごくツボです。
明石商の来田涼斗選手もそれで注目し始めたらとんでもないすごい選手だったもんなあ。

両チーム4回まで走者を出しながら無得点。
初回に加藤学園に失策はあったけど、両チーム守備も安定していました。
加藤学園の中堅手の佐野陸斗選手の本塁への好返球は素晴らしかった。
得点のないまま中盤。
6表の鹿児島城西の攻撃中に一塁手でキャプテンの勝又友則選手が足を攣って一度試合が中断、近かった鹿児島城西のベンチの選手が水を持って行っていました。
足を攣った選手に相手チームが水を持って行ったりする光景はすっかりお馴染みになってきています。
そのまま、勝又選手は交代となり、背番号19の杉本陽哉選手が守備につく。
そのウラに加藤学園は一死から太田選手の二塁打を足掛かりに適時打で先制。
甲子園初得点を挙げました。
8回ウラには二死一塁で一塁走者の太田選手が盗塁を決めた直後に杉山尊選手のランニングホームランで2点を追加。
これが大会第2号本塁打
9回表に鹿児島城西も甲子園初得点を挙げ、本塁打出れば逆転の場面を作るも、1点止まり。
加藤学園が初勝利を挙げました。
どちらのチームも元気いっぱいで見ていて楽しくなる試合でした。
初出場らしいという言い方でいいのか、ハツラツプレーだったと思います。

加藤学園の太田選手は、高校初打席が甲子園で、初打席には四球で出塁、三塁打と二塁打も打って、記念すべきチーム初得点のホームも踏みました。
守備も初回の失策はあったけど、いい守備もあったしすっかり注目選手になりました。
今後も追いかけたい選手です。

加藤学園3-1鹿児島城西

交流試合の前半が終わりました。
どの試合も接戦でアツい試合が繰り広げられました。
1回の試合に懸ける思いや、譲らない気持ちを感じています。
2日の予備日を挟んで残り3日。
後半の3日も熱戦を見守りたいと思います。