大会10日目、準々決勝進出をかけた対戦一日目です。

昨日の台風の影響もなく内野の状態は阪神園芸さんの素晴らしいグラウンド整備で完璧でした。

第一試合 岡山学芸館(岡山)×作新学院(栃木)
第二試合 東海大相模(神奈川)×中京学院大中京(岐阜)
第三試合 明石商(兵庫)×宇部鴻城(山口)
第四試合 海星(長崎)×八戸学院光星(青森)

第一試合 岡山学芸館(岡山)×作新学院(栃木)

岡山学芸館は、初戦で顔にボールを受けた丹羽淳平投手は骨折もありましたが、試合にも出られるということで先発しました。

試合は作新学院の一方的な展開でした。

7回9回以外は得点、19安打18得点、先発の林勇成投手は8回二死までノーヒットノーランでした。

先発した丹羽投手は3回で降板となりましたが、また9回マウンドに上がりました。

3回までで5点を取られて悔しいマウンドだったと思いますが、9回はしっかり0点で抑えました。

作新学院が守備と走塁がやっぱり上手かったです。

安打はもちろんですが、攻撃では次の塁を狙う攻撃、守備では次の塁でアウトを取る守備。

レベルの高さを感じました。

岡山学芸館も初回の二死三塁で打者が粘りを見せてそこから1点でも入っていたら展開は変わっていたかもしれない。

ところで、このノーヒットノーランに関して、最後の「ラン」が得点のことであるのを初めて知りました。

確かに日本語では「無安打無得点」と言うもんな。

1953年の北海×慶応で慶応が無安打で勝った試合というのがあるのですが、その試合に関して「ノーヒットノーラン」はどこにも書いていなかったなあというのを確認しました。

ずっと「ノーヒットノーランされたのに勝った試合」だと思っていました。

いやはや、野球にはまだ知らないことが多くて勉強になります。

見始めて何年目やねんって話(汗)。

作新学院18-0岡山学芸館

第二試合 東海大相模(神奈川)×中京学院大中京(岐阜)

試合前に野球殿堂入りの表彰が行われました。

表彰されたのは脇村春夫さん

高野連の前の前の会長です。

第31回の夏の選手権で湘南高校が初出場初優勝した時のエースです。

いつも閉会式後の挨拶で「見逃しの三振からは何も生まれません」と仰っていたのが印象的です。

中京学院大中京の一年生の小田康一郎選手は昨日が誕生日だったようでハッピーバースデーが演奏されました。

今年はハッピーバースデーをよく聴く気がします。

ちなみに今日はダルビッシュ有投手の誕生日です。

東海大相模のアルプスのTシャツの後ろに「挑」の文字が書かれていたのですが、ピンクだったので「桃」に見えてしまいました。

東海大相模の先発は一年生の石田隼都投手

初回東海大相模の2連打からのダブルスチールの一死二三塁のピンチをしのいだそのウラに中京学院大中京が先制。

3回ウラに東海大相模も1点取り、1-1で試合が進んでいく。

6表に中京学院大中京が一死満塁の大チャンスが訪れる。

そこをサインミスで三塁走者飛び出すなどあり無得点、その直後に東海大相模が大会第29号となるソロ本塁打で勝ち越し。

もう1点加えて東海大相模ペースになるかという7回表、中京学院大中京が走者をためて藤田健斗選手と小田選手の適時打で勝ち越しから中京学院大中京打線が東海大相模を飲み込んでいく。

ここで東海大相模らしからぬミスがちらほら。

スリーバントスクイズ失敗で三塁走者を刺せなかったところとか、その直後に8点目の適時打が飛び出しました(めっちゃいい当たり)。

その後両チームとも1点ずつ取り合い、中京学院大中京が逃げ切りました。

7回のビッグイニングが勝負を決めました。

ただ、今日は東海大相模がらしくないミスが少し多かったんじゃないかなあという気もしました。

攻撃面でもアグレッシブベースボールもあまり感じなかったのは、走者があまり出せていなかったからか。

初回のチャンスに得点できなかったことも大きかったような気がします。

東海大相模の足をあまり気にしないという作戦?だったらしく、最初に盗塁されても抑えたことでペースを持って行かせなかったのがよかったのかもしれない。

監督インタビューで監督は厳しいお言葉でしたが、ミスもありながらカバーしながら勝利に結びつけたのはお見事でした。

中京学院大中京は7回の逆転勝利が多いらしいので「7回の中京学院大中京」と呼ぶことにしよう。

中京学院大中京9-4東海大相模

第三試合 明石商(兵庫)×宇部鴻城(山口)

明石商の先発は杉戸理斗投手。地方大会はエースの中森俊介投手よりも長いイニング投げていたそうです。

初回に宇部鴻城が大会第30号となる2点本塁打で先制。

明石商は再三チャンスを作るもなかなか得点に繋がらない苦しい展開。

5回ウラに重宮涼選手の大会第31号となるソロ本塁打で1点差。

7回に宇部鴻城は先発の岡田佑斗選手から走者を許したところからエースの池村健太郎投手に継投して打ち取り、チャンスを広げさせません。

宇部鴻城は中盤以降なかなか走者を出せず、その流れからか明石商が8回ウラに先頭が出て犠打で送って、盗塁、エンドランでようやく同点に追いつきます。

このエンドラン、一瞬何が起こったのかわからなくて、え?同点やんって感じでした。

ボテボテのゴロで走者がもうホームベースの目の前にいた、っていう感じ。

狭間善徳監督の喜び方が尋常じゃなくて、熱い監督さんだということが伝わります。

その後の外野を抜く安打で三塁を狙ってアウトになったのは痛かった。

9回表、明石商は二死を取ってから連打でピンチを招き、宇部鴻城のポイントの一番の岡田選手に回ってきます。

しかし岡田選手は中飛に何とか抑えます。

ウラ、杉戸投手が死球で出塁(めっちゃガッツポーズ)するも、このサヨナラのチャンスで得点ならず、今大会5度目の延長戦となります。

延長10回宇部鴻城の攻撃を3人で退け、ウラ、四番の安藤碧選手の内野安打(強襲?)、岡田光選手の犠打を二封で一死一塁かと思いきや、ここでアピール入ります。

二塁が完全捕球されていなかったことで、セーフ、一転無死一二塁。

犠打で一死二三塁、宇部鴻城は満塁策。

ここで解説入ります、「明石商は満塁でもスクイズをやってくる」のだと。

そして、本当にスクイズが決まって、満塁からのサヨナラスクイズでこの接戦を明石商が制しました。

再三のチャンスを作りながら本塁打で1点差に迫り、終盤になんとか追いついて、最後は決める粘り強さを感じました。

杉戸投手の好投も光りました。

宇部鴻城は初戦で宇和島東に勝ったチームだけのことはある、本当に素晴らしいチームでした。

最後サヨナラスクイズが決まった瞬間、倒れこんだ山本雄一郎選手とうずくまった池村選手。

その山本選手に重宮選手や水上桂選手が駆け寄ったのは感動のシーンでした。

悔しかっただろう、でも素晴らしい試合でした。

あと、全然関係ない話ですが、満塁からのスクイズというと北京五輪だったかでサブローが決めたのが私の中では印象に残っています。

当時は野球のルールもまだまだだった時代で(今もまだまだであることを第一試合で露呈した)、満塁からのスクイズがいかにすごくて難しいことかというのを知らなかった。

フォースプレーの中、しっかり決め切った、明石商の河野光輝選手、素晴らしい!

明石商は夏初のベスト8進出です。

明石商3ⅹ-2宇部鴻城(延長10回)

第四試合 海星(長崎)×八戸学院光星(青森)

海星は初戦の聖光学院戦で好投した柴田蓮人投手が先発。

前回登板は一回りくらいで考えていたそうですが、結局好投で完投しました。

今日は八戸学院光星は珍しくウラ。

初回海星は適時打で先制して、大会第32号となる2点本塁打で3点取ります。

強打の八戸学院光星にはいくらリードがあってもいいというところでしょうからいい滑り出しです。

ウラに八戸学院光星も近藤遼一選手の二試合連続の大会第33号本塁打で1点を返します。

3回にも大会第34号本塁打などで3点を挙げ、八戸学院光星が逆転。

4回の攻撃で代打を送られ柴田投手は交代となります。

4回ウラから江越永輝投手が登板、八戸学院光星がまた点を2得点を挙げ、3点差。

さすが強打の八戸学院光星だ。

海星は先頭打者を何度も出しながら、なかなか得点に結びつかなかったのですが6回表、暴投と攻撃的二番の大串祐貴選手の2点適時打で同点。

8回ウラ、八戸学院光星は海星の失策で本塁を突くも、松尾雄一郎選手の見事なバックホームに刺される。

9回表、その松尾雄一郎選手から始まった攻撃だったので、91回の夏の立正大淞南の後藤静磨選手のファインプレーからのサヨナラ本塁打(×華陵)のパターンが来そうだと思ったら、そもそもウラじゃなかったという。松尾雄一郎選手はゴロに倒れ簡単に二死に取られ、チャンス潰えたかと思ったらもう一人の松尾姓の松尾倫選手の三塁打。

しかしここでの勝ち越しはできず。

ウラ、一死から八戸学院光星は満塁とし、最後は下山昂大選手の外野の前に落ちる安打でサヨナラを決めました。

八戸学院光星は前回では逆転されながら再逆転、今回は同点にされながらサヨナラといい勝ち方をしています。

実は私の周りの優勝候補にも挙げられています。

この結果八戸学院光星は明石商と対戦します。

今日サヨナラしたチーム同士。

そして、去年の夏に対戦があります。

去年は延長で八戸学院光星が勝ちました。

今年は果たして・・・!

八戸学院光星7ⅹ-6海星

明日の試合

第一試合 高岡商(富山)×履正社(大阪)

第二試合 星稜(石川)×智辯和歌山(和歌山)  

第三試合 敦賀気比(福井)×仙台育英(宮城)

第四試合 鶴岡東(山形)×関東一(東東京)

明日でベスト8が出揃います。

第一試合は去年最強大阪桐蔭に負けたチーム同士。

第二試合は注目カード、奥川くん擁する星稜と強力打線の和智辯。

第三試合はサイクル安打などで大勝の敦賀気比、2試合で28得点の仙台育英の試合は乱打戦になるか?

第四試合は強豪公立を撃破した鶴岡東と走攻守のバランスが良さそうな関東一。

何となく明日は打線好調のチームが多い気がする。

あと大会も4日、見守っていきます。