昨日から始まった「2020年甲子園高校野球交流試合」。
「楽しむチーム」が多いのかと思ったら「勝ちにこだわるチーム」が多いと思った昨日でした。

そして、ブラスバンドの応援や声援が送れない中で昨日の第二試合から、「手拍子」という応援スタイルが確立されつつあるのを感じました。

ブラスバンドの応援も好きですが、この手拍子の圧力もなかなかなものです。
98回の選手権での東邦×八戸学院光星の試合もタオル回しなどでどんどん八戸学院光星を飲み込んで東邦が大逆転サヨナラ勝ちしたことを思い出しました。

第2日目
第一試合 天理(奈良)×広島新庄(広島)
第二試合 創成館(長崎)×平田(島根)
第三試合 明豊(大分)×県岐阜商(岐阜)

第一試合 天理(奈良)×広島新庄(広島)

試合はロースコアの接戦。
先制は天理、広島新庄が逆転して天理が同点に追いつき、直後に広島新庄がまた勝ち越すというどちらも譲らない展開。
それを動かしたのは広島新庄。
8回表に2点を勝ち越し、広島新庄が逃げ切りました。

はじめは広島新庄は失策などがあったので天理ペースかと思ったのですが、どちらも走者を出しながら、天理は適時打が出ず、広島新庄は適時打があったので、流れは広島新庄だったのかな。

強力天理打線に適時打を打たれず要所で締めた広島新庄の秋田駿樹投手秋山恭平投手はさすがでした。

個人的な注目の天理の瀨千皓選手はおそらく出場はありませんでしたが、まだ二年生なのでこれからの活躍を楽しみにしたいと思います。
あと、天理のリリーフの達孝太投手も二年生なので瀨選手と共に楽しみにしたいと思います。

広島新庄4-2天理

第二試合 創成館(長崎)×平田(島根)

創成館は全員3年生で挑みます。
私が注目していた藤川力也投手はベンチから外れていました(3年生)。
ああ、春と夏だとこういう入れ替えも起こるんだなあ、ちょっと切ないけど仕方ない。

創生館は夏の長崎大会では2回戦だったかで敗退。その試合はバーチャル高校野球で見ていた気がします。

平田は21世紀枠でのセンバツ出場が決まっていたチームでした。
平田のユニフォームのストッキングの下の部分の黄色が鮮やかでした。

2回表に平田が満塁と攻めたり、3回にも走者を出したりしていたのでペース的には平田かと思ったら、3回ウラに創成館の矢野流々希選手が初安打から先制。
その矢野選手は表で抜けそうな当たりをアウトにはなりませんでしたが抑えるという好プレーがありました。

7回、8回にも創成館が追加点を挙げる。
中盤以降からは創成館にも安打が増え始め、押していく展開になりました。

9回表の平田の攻撃中には手拍子が響き渡ります。
リードされて迎えた最終回に流れるチャンステーマの如く。
この後押しする気持ち、胸にグッとくるものがありました。

二死後に回ってきたのは四番で8回まで投げ続けたエースの古川雅也投手
古川投手は粘って安打で出塁するも、後続が断たれ試合終了。

序盤はどっちに転ぶかわからない中、中盤以降は創成館が突き放していきました。

創成館は秋は失策1という堅い守備。
この試合でも守備の良さも存分に発揮したと思います。

試合後の平田の監督の植田監督の涙をこらえながらのインタビュー が印象的でした。

創成館4-0平田

第三試合 明豊(大分)×県岐阜商(岐阜)

県岐阜商のユニフォームが秀岳館みたいになっているので違和感がありました。
鍛治舎巧監督だし、なんか秀岳館みたいです。
県岐商の修学旅行先が熊本だったということで、何だか縁を感じる。
鍛治舎監督は以前熊本の秀岳館の監督でした。
そして、その時の選手に廣部就平選手という選手がいたのですが、今回の県岐商にも廣部嵩典選手「廣部」姓がいてテンションが上がりました。
ちょっとしたことでテンションが上がる単純な奴です。
※ツイッターにて廣部就平選手の弟であることが判明。
県岐商は県大会を学校関係者でコロナに感染した人が出たことで独自大会を辞退したので、これが最初で最後の公式戦。

明豊の校歌はセンバツで流れる南こうせつさんバージョンでした。
交流試合は元はセンバツなのでそりゃそうか。

試合は、明豊が布施心海選手の初安打を足掛かりに初回に先制。
2回にも県岐商の失策などで走者をため明豊が2点を追加。

明豊の若杉晟汰投手は三者連続三振の完璧な立ち上がり。

3回ウラに県岐商は一死一二塁と攻めてセンターに抜けた当りで二塁走者が一気に本塁を狙ったところを布施選手の好返球によりタッチアウトという惜しいプレーなどありつつ、県岐商は攻めるも本塁が遠い展開。
7表に県岐商の失策がなどがあり明豊に4点目が入り、4-0。
ウラに四球と長打で走者をためて内野ゴロの間にようやく県岐商が1点を返します。
そして9回ウラ、県岐商の主将の佐々木泰選手大会第1号本塁打が飛び出して2点差。
ツイッターを見て、高校最後の打席が甲子園で本塁打だと気づいて、もう胸アツでした。
しかし、反撃はここまで、明豊がこの試合を制しました。

県岐商は試合感覚が空いてしまったせいもあってか、失策は多かったけど、守りも粘って粘って、最後には本塁打も出て、本当に私がこんなこと言うのもおこがましいのですが、頑張ったなあと思いました。

最後の佐々木選手の本塁打は昨日の新澤選手のサヨナラ安打とともに私の交流試合の思い出にしっかり刻まれました。※不要な報告

明豊は中盤から代打や守備でどんどん選手を交代して最終的には20人全選手が出場しました。
5回表には代打に為藤隆心選手が出場。
確か去年の神宮大会で「ためとうくん」が「アメトーーク」に聞こえた思い出の選手。
県岐商もどんどん選手を交代していたので両チーム総力戦だったのかもしれない。

どちらも力を出した素晴らしい試合でした。

明豊4-2県岐阜商

明日は交流試合前半最後の日です。
短い期間ですがこの6日間は今年の高校野球が詰まっている。
残り4日間も楽しみたいと思います。